私たちが食事をすると、歯の表面にいる菌も食事して、菌は酸を作ります。酸は歯を作っているカルシウムなどを溶かします。
この状態が続くとむし歯になります。
唾液には、酸で溶けたカルシウムを歯に戻し、歯をむし歯から守る力があります。
この唾液の力は個人差、年齢差、生活習慣の差によって異なりますので、チェックバフでのこまめな検査をおすすめします。
唾液の分泌量が多いと、お口の中の衛生が保たれています。
お口の中をむし歯になりやすい状態から、ムシ歯になりにくい状態へ変えてくれます。
再石灰化 → 唾液パワーにより、むし歯になりにくい状態をつくります。
脱灰 → むし歯菌がプラーク菌と酸をつくり、歯の表面が溶け出しています。
お口の中を衛生的に保つ唾液の分泌量を確認します。
分泌量 | お口の中の状態 | |
5.0ml以上 | 多量 | お口の中は新鮮な唾液により常に守られています。 |
3.5~5.0ml未満 | 適量 | お口の中は唾液で守られていますが、注意が必要です。 |
3.5ml未満 | 少量 | お口の中は乾燥状態で、むし歯・口臭の危険があります。 |
表示値(pH値) | 判定結果(唾液の力) |
pH5.8以上 | ◎(強い) |
pH4.8~5.7 | ○(普通) |
pH4.8未満 | △(弱い) |
唾液パワーは、年齢や体調などによって変わるので定期的にチェックし、ご自分のお口の中の状態を知ることが大切です。
唾液チェックについては、当院スタッフまでお気軽におたずね下さい。
チェック前のご注意
ムシ歯予防が叫ばれている今日、"ムシ歯のない子"はお母さん方の願いだと思います。ムシ歯が新しくできる可能性があるかどうか、小さいムシ歯が大きくなる可能性があるかどうか早期に予測することができれば、それだけお子さんに対するムシ歯予防が効果的に行なえます。 カリオスタット(ムシ歯予測試験法)はそのようなムシ歯についての予測テストを行うもので、色の変化によって容易に判定できます。
ムシ歯は図に示すように、歯(質)とムシ歯原因菌と飲食物に含まれる砂糖分が一緒になったとき、菌がネバネバしたもの(歯くそ)を作り、歯の表面に住みつきます。そして酸を作り、それによってムシ歯になります。 カリオスタットは、 この歯垢や酸のでき具合をみるもので、酸などが多いほど液の色が青→緑→黄緑→黄となり、ムシ歯に対する危険信号を示します。また歯くそができやすい人の 場合は液が濁ってきます。ですから個人個人の色の変わり方に応じて、ムシ歯予防対策を立てていただければいいと思います。